【定性分析】サックスバーHD(9990)は完全復活!還元強化で新ステージへ

 

 

㊟このデータは9月の初週で書いたブログ記事になります

今回は鞄・雑貨小売の最大手、サックスバーHD(9990)について、【定性分析】をやっていこうと思います!

 

まずは復習:サックスバーHDってどんな会社?

初めてこの記事を読む人もいると思うんで、超ざっくりおさらい!
サックスバーHDは、全国に570店舗以上を展開する、鞄や財布、雑貨の小売業界No.1企業です。

1. カタリストは経営陣の『本気度』!還元強化宣言

「カタリスト」っていうのは、株価が上がる「きっかけ」のこと。サックスバーHDの最大のカタリストは、中期経営計画で示された「株主還元姿勢の強化」です。

具体的には、**「2026年3月期以降は連結配当性向の目安を35%以上に設定」**という方針転換!

これ、単なる増配宣言じゃないんですよ。
コロナ禍の赤字からV字回復を遂げた今、「稼いだ利益は、これまで以上に株主に報いていきますよ!」という、経営陣の強い「本気度」の表れなんです。

会社の資料でも「PBR1倍割れ」を課題としてハッキリ認識していて、資本コストを意識した経営に舵を切ったことが分かります。この「変化」こそが、最大のカタリストなんですよね。

2. 会社の強み(お堀)は「店舗網」と「PB戦略」

小売業って競争が激しいですけど、この会社にはちゃんと強み(お堀)があります。

  • 圧倒的な店舗網:全国570店舗超というネットワークは、他の会社が簡単に真似できない最大の武器。このスケールメリットを活かして、商品を有利な条件で仕入れたり、データを活用した店舗運営ができるわけです。
  • PB/NPB戦略:利益率の高いプライベートブランド(PB)や、メーカーと共同開発するナショナルプライベートブランドNPB)に力を入れているのも強み。これが会社の利益率(粗利率)を50%近くまで高める原動力になっています。

ただ売るだけじゃなく、自分たちで儲かる商品を作って、自分たちの巨大な店舗網で売る。このサイクルが、サックスバーHDの「堀」を深くしているんですね。

3. 成長ストーリー:ただの鞄屋じゃない!

成熟市場と言われる国内の小売で、どうやって成長していくのか?その成長ストーリーも具体的です。

特に面白いのが「キャラクター商品戦略」。人気キャラクターのグッズなどを専門に扱う店舗「キャラクターパーク」などが絶好調で、インバウンド需要や若者の「推し活」消費をガッチリ掴んでいます。

他にも、ネットとリアル店舗を融合させるOMO戦略や、顧客層に合わせた店舗の二極化(プレミアム店とスタンダード店)など、ただの「鞄屋」に留まらない、新しい小売の形を模索しています。

4. もちろんリスクも忘れずに!

良い話ばっかりじゃなくて、ちゃんとリスクも見ておきましょう!

      1. 直近1Qの減益:これが最大の懸念点。前年のインバウンド回復の反動が大きいと会社は説明していますが、これが一時的なものなのか、消費マインド全体の冷え込みの始まりなのかは、次の決算で見極める必要があります。
      2. 景気・消費動向への依存:小売業である以上、景気が悪くなって個人消費が冷え込むと、業績に直接的な影響を受けるリスクは常にあります。

このあたりは、毎月発表される「月次売上データ」をチェックしていくことで、ある程度トレンドを追いかけることができますね。

【定性分析まとめ】復活から再成長への物語

はい、というわけでサックスバーHDの「物語」の部分を深掘りしてきましたが、いかがでしたか?

わたしの結論としては、この会社は「コロナ禍から見事に復活し、明確な株主還元強化を宣言。PB戦略やキャラクター商品といった新たな武器を手に、再成長ステージへと移行しようとしている」と感じています。

前回の【定量分析】で見た「圧倒的な割安感と高い配当利回り」という安全な土台の上で、この「ワクワクする成長ストーリー」が展開されている。これが、この銘柄の最大の魅力かなって思います。

もちろん、投資は自己責任! この記事はあくまでわたしの個人的な分析なんで、鵜呑みにしないでくださいね(笑)。でも、みなさんがこの会社の未来を考える、一つのきっかけになったら嬉しいです。

当ブログに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任でなされるようにお願いいたします。